街を歩いていて

今日街を歩いていて、子供のときにぴかぴか踵の部分が光る運動靴が流行ったことを思い出した。
すごく流行ったわけじゃなくて、微妙に薄っすら流行ったシューズである。

暗い夜道などで、道路の端をよちよち歩く子供がいたときには、その足元のライトの点滅でわかるから、後ろから車やバイクが直進したときに交通事故が起こるのを防ぐことができる。
そういえば最近は犬の首輪なんかもよく点滅しているが、あれに似ている。

確か当時、アキレスプラズマなる商品名でCMをやっていた。

僕は、初めて友達がその種のシューズを履いているのを見かけたとき、靴が歩くたびにいちいち光るなんて、これはすごく新しくてかっこいいなと思って欲しがった記憶がある。
ライトの光り方やカラーも、シューズによって何色とか何パターンとか種類が様々にあって、当時そういうのをオシャレに感じていた。

だが、その後まもなく、シューズが光る機能はもともと交通事故を防ぐために実装されているんだということを知って、一気にげんなりして、興味が失せてしまった。

当時の僕からすると、シューズにオシャレでライトが点いている分にはいいけど、事故を防ぐために靴が光るなんて、なんだか親の過保護を受け入れている子供みたいに思えてしまって、それはもうダサいなと思ったわけである。

それで結局、僕は歩くたびにいちいち踵が光る運動靴を一回も履くことはなかった。そして多分これからも無いだろうと思われる。

しかしまあ、あの運動靴はどういう仕組みで踵が光るようになっているのだろうか。今でも謎である。

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今日街を歩いていると、踵にコロコロのついた運動靴を履いた5歳くらいの女児が、後ろからスーッと滑って、僕を追い抜いていった。

そのとき心が荒んでいた僕は、女の子の後ろ姿を見送りながら、「ああ、あんなわけのわからない機能が付いたスケート運動靴、すぐ廃れるかと思っていたのにまだ廃れていなかったのか」と思い、それと同時に冒頭からのぴかぴか光る運動靴のことを思い出したのだった。